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日々の雑感や詩など。
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さあ、僕を消滅させておくれ

全ての僕の痕跡と共に

誰か知らない街ですれ違った人々の脳内からも

全てから

全てから

僕を消滅させておくれ

僕からも僕を消滅させて

僕を自由の空へ飛び立たせておくれ

願い事一つ叶うとしたら

僕は僕からの解放を

叶わぬと知りながら

いつも願う、この願い事を
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贖罪は、いつか終わりますか?

原罪は、いつか癒されますか?

歩くごとに罪を為す私は断罪されますか?

いらないのです、許しなど。

欲しいのは断罪、罪を裁くその言葉。

罪を裁くその刃。

生温かい曖昧なモラトリアムの中で生きるくらいならば、永遠の静寂を!

罪を詰って、責めて、傷を抉って、いっそのこと。

許しの中に平穏はないのです、貴方のその自己中心的な断罪だけが私に安らぎを齎すのですから。

速く、早く、贖罪を終わらせて。希望すら絶って、絶望に突き落として。

流れていく排水溝へ血液が

蝿が一匹もがきながら僕の命に流されている

なぜ赤いのだろう命は

なぜあの空の色ではないのだろう

なぜあの海の色ではないのだろう

なぜあの野原の色ではないのだろう

なぜあのビルの色ではないのだろう

そうすれば少しだけでも愛せたのに

無機質なグレイの世界その中に流れる赤の命

もがく蝿抽出された不自然な青

僕の最期を知るのはこの蝿一匹のみ

さようなら残酷な世界

僕は僕以外の全てを遺して逝くよ逝くよ逝くよ

乾いた茶色、ひっかかる黒い塊、ひび割れた汚い白

投げ捨てられたビン残る白い錠剤プラスティックと水

蝶が一匹傍らで静かに倒れているその前には私が捨てた錠剤

なぜ青いのだろう空は

なぜあの海の色ではないのだろう

なぜあの野原の色ではないのだろう

なぜあのビルの色ではないのだろう

なぜこの命の色ではないのだろう

そうすれば少しだけでも愛せたのに

吐き気がするほど青い世界暗転する視界

作り物のような蝶おびただしいグラデーションの水色

私の最期を知るのはこの蝶一匹のみ

さようなら残酷な世界

私は私以外の全てを遺して逝くよ逝くよ逝くよ

乾いた茶色、ひっかかる黒い塊、ひび割れた汚い白

投げ捨てられたビン残る白い錠剤プラスティックと水

さようなら残酷な世界

僕は僕以外の全てを遺して逝くよ逝くよ逝くよ

私は私以外の全てを遺して逝くよ逝くよ逝くよ

やあ、君かな。

コバルトブルーの夜、月下美人の茂みの下、一人の少女が泣いていたんだ。この写真を見てくれ。

どうだい?そう、それが君だろう。話がある。

白く美しい月下美人に負けず、君は儚くそして稀少だ。

そう、稀少。君は一見普通に見える。

だが君は普通ではない。擬態しているのだろう?

隠さなくてもいい。見えるさ、君の心の奥に眠るただ真っ白なものが。

世界などどうでもいいのだろう?

君の計り方はこの世界に合っていない。それは「普通」と良く似てはいるが、実はまったく別のものだ。

そうだ。

君は、太陽の世界に生きているが、月の世界の計り方をしている。

それでは生き難いではないかな。ああ、私はね。気味みたいな人間を探しているのだよ。

何故って?仕事だからさ。

夜の世界はね、人口が非常に減っている。だからね、私みたいに朝焼けの子供が呼ばれるわけさ。勿論夕焼けの子供も、ね。

さあ、君はどうする。月の世界へ帰るかい?それとも太陽の世界に戻るかい?

どちらにしろ、君は中途半端な生活を強いられるだろう。

それでも、真実を求めるかな。それとも、元通りの日常に埋没したいと願うかな。

何の真実かって?決まってるじゃないか。

「君と言う存在」についての真実だよ。

 私は常に生きていることに違和感を感じている。
 いや、人間であることに違和感を感じているのだが、だからといって他の動物や植物であるかと言われればそれも違うため、きっと生きていること自体に違和感を感じているのだと考えているだけである。
 例えば、血管の中の血液が厭わしい。流れているのだと実感するとき、どうしようもなく体が震える。悪寒だ。
 例えば、自分の体の体温が厭わしい。大体において手袋を着用していないと、自分の体に自分で触れた時振り払ってしまう。自分の体なのに。

 こう感じてしまうのはきっとどうしようもないことなのだろう。蕎麦アレルギーやADHDのように、生まれ持った資質なのだ。

 ただ、自分の体温が駄目=他者の体温も駄目なため、死ぬまで私は恋人とやらを作れないだろう。
 特別に欲しいとは思っていないが、そういう繋がりを知ることが出来ないというのが少しだけ寂しい。

自分の中に流れているそれ

暖かい

そんなものは要らない

温度のない、乾いたプラスティック

なりたい

自分の腕に触れてみる

暖かい・気持ち悪い

吐き気のするような暖かさ

生きている

そんなのはどうでもいいんだ

ぞわぞわと這いずり回る血液・吐き気がする

この不快感・浮遊感・なんとかしてくれ

真っ赤な血

要らない

透明なプラスティック

なりたい

要らない・なりたい・どうでもいい

這いずり回る血液を全て吐き出せば

なんとかなる

なんとかなる、といい
もしも僕が夢の住人ならば
僕はそれを現実として生きていくのかな

何もかも揃った夢に
現実との違いはあるのかな

君はどちらに住んでいるの?

僕はどちらに住んでいるの?

眩暈がする青い空
無音になるすみれ色の空

どちらに住んでいるんだろう
どちらに住んでいるんだろう

軋んでいるよ

回りたくても回れない

欠けた歯車

泣いているよ

外れたくても外れられない

欠けた歯車

 ちぎれ落ちていく破片に、手を伸ばしてみた。勿論それらを掴むことは出来なかった。
 破片たちはなんだかいろいろな形をしている。キリンとか、ゾウとか、ネコとか。もしかしたらドラッグの幻覚かもしれない。それでも今は、嬉しかった。

 なんでだろう、僕は今、すごく嬉しい。

 太った体だし、髪の毛もなくなっちゃったけど。今なら昔の僕になれそうな気がする。

 そして僕は掴み取ったんだ。極彩色の曼荼羅の中央で微笑む聖母マリアを。
 見てくれ、こんなに綺麗。ああ、本当に嬉しい。

 それじゃあ、時間だ。もうそろそろいかなくちゃ。
 向こうに行ったら、奴らと話してみたいな。うん、話そう。

 じゃあね。話を聞いてくれてありがとう。

「人は嫌いです」

 少女ははっきりとした声でそういった。その瞳に躊躇いはない。

「人は、嫌いです」

 もう一度、俯きながら、まるで自分に言い聞かせるかのように少女は言う。
 少女はしかし、僅かに自分の言葉に首を傾げた。

「どうしたの」
「ああ、いえ……」

 躊躇いはない瞳に、思案が映り込む。しばし考えた後、少女はまた言葉を紡いだ。

「人……ではなく、生きているものが嫌いです」
「それは、僕も含まれるのかい?」
「あ、すみません」

 少女は否定しなかった。
 僕は溜息を吐く。

「で、どうして生き物が嫌いなんだい?」
「……私の性的恍惚は、破壊によってしか齎されない」
「難儀だねえ」
「はい。ただ救いともいえるのは殺人衝動ではなく、破壊衝動であるということで」
「どう違うの?」
「私にも、良くは。でも、私が最も恍惚となる瞬間は機械を叩き壊すことです」
「機械を?」
「はい」

 そして少女は妖艶に微笑んだ。

「叩き壊して中の回路を引き出して、切り刻んで、そしてまた跡形もないほど叩き壊す。これが一番好きです」
「……誰かを好きになったことは、ないんだね?」
「はい。生き物は湿っぽいですから。もっと無機的に壊れて欲しいんです」

 これが少女の本音なのだろう。ただたんに、人間は壊したときに湿っぽいものとなる。だが機械はただ乾いた残骸にしかならない。
 そう思うと、僕は背筋が寒くなった。

「ああでも」
「なんだい」
「夜中に通り魔的に人を殺せば、どれだけ楽しいのだろうと考えたことはあります」

 そのときの少女の笑顔は、何よりも無邪気だった。

 純粋に、楽しいと思っているだけなのだろう。



 数日後その少女がテレビに映っていた。
 僕はそれを見ながらコーヒーを啜った。
 少女は何よりも幸せそうで、満ち足りた笑顔をこっちに向けていた。
 それが僕へのメッセージだと、なぜか解った。

「良かったよ、幸せそうで」
プロフィール
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ゆ。
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非公開
職業:
観測者
趣味:
観察
自己紹介:
いつか綺麗な言葉を作りたい。

空ろな人です。中にはたくさんの汚泥が詰まっています。
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